睡眠プライマリケアクリニック
睡眠模式:包括深度睡眠、轻度睡眠和REM睡眠模式。 #生活技巧# #健康生活方式# #睡眠调整技巧# #智能床垫推荐#
こんにちは。睡眠プライマリケアクリニックです。
厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査」[1]によると、日本人の約5人に1人が「睡眠で休養が十分にとれていない」と感じています。
「夜、布団に入ってもなかなか寝付けない」
「ぐっすり眠ったはずなのに、朝から疲れている」
「夜中に何度も目が覚めてしまう」
このような睡眠の悩みは、単に疲れが取れないだけでなく、日中のパフォーマンス低下や生活習慣病のリスク上昇にもつながります。
実は、これらの悩みは「毎日の食事」を見直すことで改善できる可能性があることをご存知でしょうか。
今回は、2025年発表の最新学術論文[2]を基に、食事で睡眠の質を改善する方法を科学的根拠とともに詳しく解説します。

なぜ「食事」が睡眠に影響するのか?
私たちの体は、食事から摂る栄養素を使って、体のリズムを整える様々な物質を作り出しています。
例えば、アミノ酸の一種であるトリプトファンは、日中の活動を支える神経伝達物質セロトニンの材料になります。このセロトニンは、夜間の休息に関わるホルモンメラトニンの前駆体(材料)でもあります。
この経路は非常に複雑で、トリプトファンを摂れば必ずメラトニンが増えるという単純なものではありません。しかし、日中の心身の安定と、夜の休息に向けた準備の両方に、バランスの取れた食事が基礎として重要であることは間違いありません。
科学が証明!睡眠をサポートする5つの栄養素と食品
最新の研究で効果が示唆されている栄養素と、その上手な摂り方をご紹介します。
1. トリプトファン – 日中と夜のリズムを支えるアミノ酸体内で作れない必須アミノ酸の一つです。日中は心の安定に関わる神経伝達物質「セロトニン」の材料となり、活動的な一日をサポートします。夜間の健やかな休息の準備にも関わる重要な栄養素です[3]。
多く含む食品:
・乳製品:牛乳、チーズ、ヨーグルト
・大豆製品:豆腐、納豆、味噌
・その他:バナナ、ナッツ類、赤身魚など
食事での工夫: ビタミンB6(赤身魚、鶏むね肉、バナナなど)と一緒に摂ると、セロトニンの合成に効率的に利用されます。
・朝食:「ヨーグルトとバナナ」「納豆ごはん」などで、1日の始まりに補給する。
・夕食:「豆腐の味噌汁」や、タンパク質が豊富な「魚料理」をメニューに加える。
・間食:小腹が空いたら「牛乳」や「ミックスナッツ」をつまむ。
かつて、マグネシウムは神経の興奮を鎮める働きがあることから、睡眠の質を改善する可能性があると考えられてきました。実際に、特定の条件下で効果を示唆する研究も存在します。
しかし、より信頼性の高い複数の臨床試験を統合した最近の研究(メタアナリシス)では、マグネシウムのサプリメントが睡眠の質を有意に改善するという明確な証拠は、現時点では得られていません[4]。
これは、「マグネシウムが全く無意味」ということではありません。むしろ、マグネシウムという単一の栄養素だけをサプリメントで補うことに、期待されていたほどの効果はない可能性があることを示唆しています。
では、どう考えればよいのでしょうか。 一つの可能性として、マグネシウムを豊富に含む食品そのもの、特に野菜やナッツ類が持つ総合的な力が重要である、という視点が挙げられます。
マグネシウムが豊富な食品は、食物繊維や他のビタミン、ミネラル、抗酸化物質などもバランス良く含んでいます。これらの栄養素が複合的に働くことで、心身のリラックスや体調の維持に繋がり、結果として睡眠の質に良い影響を与えている可能性があります。
特定の栄養素に偏るのではなく、以下のような食品を日々の食事にバランス良く取り入れることを目指しましょう。
・葉物野菜: ほうれん草、小松菜など
・海藻類: わかめ、あおさ、ひじきなど
・種実類: アーモンド、ごま、かぼちゃの種など
・大豆製品: 豆腐、納豆、油揚げなど
・その他: 玄米、バナナなど
神経の興奮を鎮め、筋肉の弛緩を助ける働きがあり、心身のリラックスに関わるミネラルです。現代の食生活では不足しがちと言われています。高齢者を対象とした研究で、マグネシウムを1日500mg、8週間摂取したところ、睡眠の質が改善したという報告があります[4]。
多く含む食品: 海藻類(あおさ、わかめ)、種実類(ごま、アーモンド、かぼちゃの種)、大豆製品、緑黄色野菜など
食事での工夫: 研究で使われた量を食事だけで摂るのは大変ですが、不足しないよう様々な食品から少しずつ補うことを目指しましょう。
・一品追加:夕食に「ほうれん草のおひたし(1/2束で約50mg)」「ワカメの酢の物」を加える。
・間食の置き換え:スナック菓子を「アーモンド(20粒で約60mg)」などに変える。
・主食の変更:白米の一部を「玄米」にしてみる。
セロトニンの材料となるトリプトファンや、その合成を助けるビタミンC、葉酸、そして抗酸化物質などをバランス良く含みます。研究によると睡眠に悩む成人24名が、就寝1時間前に中サイズのキウイを2個、4週間食べ続けた結果、寝付くまでの時間が平均35.4%短縮し、総睡眠時間も延長したと報告されています[5]。
食事での工夫: 研究報告に基づき、就寝1時間前に2個食べるのが基本ですが、毎日同じだと飽きてしまうことも。他の食材と組み合わせて、美味しく習慣化を目指しましょう。
・デザートにプラス: 夕食後のデザートとして「ヨーグルトにキウイ」を添える。乳製品に含まれるトリプトファンも一緒に摂れます。
・飲み物で手軽に: 牛乳や豆乳と一緒に「キウイスムージー」にする。固形物が苦手な方でも手軽に摂れます。
・サラダでアレンジ: 鶏むね肉やアボカドと一緒に「キウイのサラダ」にする。ビタミンB6や良質な脂質も補給できます。

青魚に豊富なDHAやEPAは、脳機能の維持に不可欠なだけでなく、睡眠の質にも関与することが分かってきました。研究によると、健康な若年成人がDHAを豊富に含むサプリメント(1日あたり約900mg)を26週間摂取した結果、睡眠効率(ベッドにいる時間のうち、実際に眠っていた時間の割合)が有意に向上したと報告されています[6]。
多く含む食品: サーモン、サバ、イワシなどの青魚
食事での工夫: 意識しないと不足しやすいため、週に2〜3回は魚を食べる日を作るのがおすすめです。DHA・EPAは熱に弱いため、「お刺身」で食べたり、汁ごと食べられる「缶詰」を活用したりするのも効率的です。
カモミールに含まれる「アピゲニン」という成分に注目が集まっています。研究によると、高齢者60名が400mgのカモミール抽出物を4週間摂取したところ、睡眠の質スコアが有意に改善したと報告されています[7]。
市販のカモミールティーは、研究で使う抽出物ほど多くの有効成分は含まれません。しかし、特定の栄養を摂る目的ではなく、心身をリラックスモードに切り替える「スイッチ」として非常に有効です。ベッドに入る30分~1時間前に温かいカモミールティーを淹れ、スマホを見ずに香りを楽しみながら飲む時間を「おやすみのルーティーン」として取り入れてみてはいかがでしょうか。

よくある質問
Q:サプリメントと食品、どちらが効果的?
A:基本的には食品からの摂取をお勧めします。食品には単一の栄養素だけでなく、相乗効果を生む様々な成分が含まれているからです。ただし、食事だけで十分な量を摂取できない場合は、サプリメントの活用も検討してください。
Q:効果が出るまでどのくらいかかる?
A:効果の現れ方や必要な期間は、実践する内容や個人の体質によって大きく異なります。まずは数ヶ月を目安に、結果を急がず、無理なく続けられることが何より大切です。
Q:これらの食品を全て摂る必要がある?
A:いいえ、全てを毎日摂る必要はありません。ご自身の生活スタイルに合わせて、取り入れやすいものから始めてみてください。
Q:緑茶はカフェインが心配です。夜に飲んでも大丈夫?
A:緑茶にはリラックス効果のあるL-テアニンが含まれますが、カフェインも含まれています。カフェインに敏感な方は、夕方以降は避けるか、カフェインの少ないほうじ茶や、ご紹介したカモミールティーなどに切り替えるのがおすすめです。
睡眠をサポートする食事のポイント実践のためのポイントと注意点
1.継続が成功のカギ: 食事改善は薬とは違い、すぐに効果が現れるものではありません。まずは1〜2ヶ月程度を目安に、生活習慣として続けてみましょう
2.タイミングを意識: 多くの食品は就寝1〜2時間前の摂取が効果的です
3.適量を守る: 過剰摂取は逆効果になることも
4.個人差を理解: 効果の現れ方は人それぞれです
食事だけでなく、睡眠衛生も大切に
質の良い睡眠のためには、食事改善と併せて以下の習慣も心がけましょう。
・就寝・起床時間を一定に保つ
・朝日を浴びて体内時計をリセット
・就寝前のスマートフォン使用を控える
・寝室を快適だと感じる温度・湿度に保つ(個別の研究で特定の温度が示されているわけではありませんが、厚生労働省などが推奨する睡眠のための指針では、季節や寝具に合わせて、夏は25〜26℃、冬は18〜20℃程度が快適な室温の目安とされています)
・カフェインは14時以降控える
・適度な運動習慣を持つ
まとめ
今回は、最新の科学的根拠に基づいて、睡眠の質を高める食事法をご紹介しました。毎日の食事を少し工夫することで、薬に頼らず自然な形で睡眠の悩みを改善できる可能性があります。
ただし、これらのセルフケアを一定期間(1〜2ヶ月程度)試しても改善が全く見られない場合は、背景に睡眠時無呼吸症候群や、むずむず脚症候群などの睡眠障害が隠れている可能性があります。
当院では、睡眠に関するあらゆるお悩みに対して、専門医による詳しい検査と適切な治療を提供しています。必要に応じて食事や栄養に関するアドバイスも含め、一人ひとりのライフスタイルに合わせた総合的な睡眠改善をご提案しておりますので、一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。
良質な睡眠は、明日への活力の源です。今日から始められる小さな食習慣の改善で、心地よい眠りと爽やかな目覚めを手に入れましょう。
参考文献
[1]平成30年国民健康・栄養調査報告/ 厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/h30-houkoku_00001.html
[2] Conti, F. (2025). Dietary Protocols to Promote and Improve Restful Sleep: A Narrative Review. Nutrition Reviews, nuaf062.
[3]Sergio D Paredes, Carmen Barriga, Russel J Reiter, Ana B Rodríguez. Assessment of the Potential Role of Tryptophan as the Precursor of Serotonin and Melatonin for the Aged Sleep-wake Cycle and Immune Function: Streptopelia Risoria as a Model
[4]Rosaria Del Giorno, Chiara Troiani, Sofia Gabutti, Kevyn Stefanelli, Sandro Puggelli, Luca Gabutti. The Effect of Magnesium Supplementation on Sleep Quality: a Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
[5] Lin H-H, Tsai P-S, Fang S-C, Liu J-F. Effect of kiwifruit consumption on sleep quality in adults with sleep problems. Asia Pac J Clin Nutr. 2011;20:169-174.
[6] Patan MJ, Kennedy DO, Husberg C, et al. Differential effects of DHA- and EPArich oils on sleep in healthy young adults: a randomized controlled trial. Nutrients. 2021;13:248
[7] Adib-Hajbaghery M, Mousavi SN. The effects of chamomile extract on sleep quality among elderly people: a clinical trial. Complement Ther Med.2017;35:109-114.
网址:睡眠プライマリケアクリニック https://www.yuejiaxmz.com/news/view/1215179
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